2001年度事業方針

社団法人さぬき青年会議所
第4代理事長 米澤寿展

基本理念
「志高く」〜変革期に生かされている青年として〜

基本方針
1. 21世紀の中讃地域の理想像を探求・行動
2. 「和」の構築−会員資質の向上
3. さぬきJCの長期ビジョンの策定

1. 21世紀の中讃地域の理想像を探求・行動

 香川県における他地域は、合併特例法という期限立法の影響もあり、将来のまちづくりに向けてJCが中心となり、具体的な行動を展開しています。我が中讃地域は、他地域に比べて先がけとなった地域であるにも関わらず、現時点で行動は遅れをとっています。しかしながら、ここにきて周囲の動きも再燃し、機が熟したという感があります。さぬきJCが設立された経緯を踏まえて、今こそ立ち上がる時が来ました。これまで、丸亀・善通寺両LOM及びさぬきJCで培ってきたノウハウを活かし、中讃広域合併に対し、積極的な取り組みが必要です。青年が目指す方向は、「志高く」理想に向かってつきすすむことが重要です。失敗を恐れてはいけません。中讃地域と呼ばれるところは、分断してはいけません。中讃地域をひとつにすることが、我々の理想ではないでしょうか?地理的環境や経済的環境の弊害はひとつもありません。あるとすれば、それぞれのまちを動かしている人の心に住むエゴイズムが最大の障害です。JCの真の実力を見せる時が来ました。最大の障害に立ち向かっていかなければなりません。私たちの子供たちや孫たちが暮らしやすいまちを作ってこそ、我々青年が生きている意味があるのではないでしょうか?ニューミレニアム(新世紀)、2001年は21世紀の始まりの年であります。「始めよければすべてよし」の言葉を思い出しながら、中讃地域の理想を探し、行動をおこしていく年にしていこうではありませんか。

2. 「和」の構築−会員資質の向上

 「和を持って尊しとなす」聖徳太子が17条の憲法で述べている言葉です。日本人としての世界に誇れるものは、「和」の文化です。「和」とは、「異なりを認めながらひとつを生きること」です。人は、個性があり、それがいいのです。ただし、ひとつの目標に向かっていくことのなかでの異なりです。自分と違う考え方があっても、同じ目標に対して向かった上での異なりは、認めなければいけません。目標に近づくために、議論は必要ですが、自分に同調してくれないからといって、人間性まで否定してはいけません。方法論は、いろいろあるのが常です。それは認めた上で、自分なりの意見を述べなければいけません。しかしながら、その議論が終われば、同じ仲間として、人として認めていけるメンバーの集合体としてのさぬきJCを目指していきたいと思います。

<人間性の向上>

 我々は、どこからきて、何をしにきて、どこへ去り行くのでしょうか?人間の一生というのは、そんなに長いものではないのです。歴史の中では、ほんの一瞬です。平均寿命から見ると、我々は半分の年齢に到達しようとしています。これまで、人や地域にしてもらってきたことが多いのではないでしょうか?自分でやったと思っている人がいたら、それは傲慢というものです。これからは人や地域に対してお返しをしていく年齢にさしかかっています。「自分だけが良ければ良い」という考え方は非常に危険です。人は周りの人によって支えられ生きています。自分だけがという考え方は、自分をも支えてくれる人はいなくなるはずです。「人の幸せを真に願う人が、真に幸せな人」となることができると確信します。より多くの人を認めていける人が、より多くの人から認められるのではないでしょうか?「与えよ、さらば与えられん」(マザーテレサ)。お金は、生活のためや目的を達成する道具としては必要ですが、一番重要なものではありません。また、地位は、人のために尽くすための権限を持つ為に必要ですが、自分の為には要らないものです。心で繋がる友人をより多く持つことが真の幸せではないでしょうか?その方法は、さりげなく人に与えていくことを繰り返すことの積み重ねです。人や地域に与えつづけることのできるメンバーの集合体を目指していきましょう。また、「経営学とは、行き着くところ人間学である」「会社は社長の器以上に大きくならない」などといわれます。そんな意味からも人間性の向上が我々メンバーにとって必要です。

<JC運動目的明確化>

 我々は、何のためにJC運動をしているのでしょうか?入会の動機はともあれ、一端JCに入ったからには、「志高く」JC運動を展開しようではありませんか。一番高い目的は、「変革の能動者」として将来のこの地域を明るく豊かな社会を築き上げることです。この目的がどういうことかをきれいごとではなく、メンバーそれぞれが本当に理解(腹の中に落ちる)することが肝要です。その目的に向かって、異なりを認めながら、メンバー同士が議論を重ね、力を合わせ、お互い切磋琢磨し、ひとつになる組織を作り上げなければなりません。JCが設立された原点に立ち返り、「JCI CREED」「JC宣言」「綱領」、JCの三信条「友情」「奉仕」「修練」、これらを噛み砕いて明確にし、再確認しながら、将来のさぬきJCが繁栄していく基盤をつくりあげましょう。

<経営・IT>

 我々は、この地域に生きる経済人です。この地域で商売をさせていただいているお礼として、「感謝」の気持ちを持ちつづけながら、JCを通じて少なからずのお金と時間を提供し、地域に恩返しをしていく使命があります。その活動を通じて、さなざまなことを学び、それをまた会社や家庭にフィードバックし、会社や家庭が良くなることでJC運動により傾注できる良い循環を構築していきましょう。そのためには、普遍的な経営手法や革命が進行しているIT(Information Technology−情報技術)について学んでいくことで、経営者としての知識を身に付け、会社に持ち帰り実践をし、JC運動を批判されるのではなく、理解されるようになっていかなければ意味がありません。メンバー全員が、JC運動を会社の人たちから理解されるために、学んだことを会社で積極的にフィードバックして行きましょう。

3. さぬきJCの長期ビジョンの策定

 さぬきJCは設立され、早2年半が経過し、3年目に入ろうとしています。丸亀JCが33年、善通寺JCが30年の歴史に終止符を打ち、さぬきJCとして統合されました。設立の趣旨を踏まえ、今後さぬきJCがどこに向かってゆくのか、「明るい豊かな社会」づくりを目的とし、10年後ぐらいのスパンで事業を考えていかなくては、単年度では取り組むことのできない事業が数多くあります。例をあげれば、本年度から本格的に動き出す中讃広域合併問題、四国では県都LOMがすべて開催済で経済効果の高い全国大会及びその誘致活動、数年後の高松JCのASPAC支援などがその例です。また、周年でいいますと来年は、5周年を迎えます。周年事業についても検討をはじめて行きましょう。それから、継続事業(はだかまつり、お城まつり、ツール・ド中讃、わんぱく相撲等)のあり方や方向性を策定し、それに向かって事業のやり方や他団体との連携を模索していく必要があります。JCの単年度制の欠点を補うべく、長期ビジョンを策定し、「真にさぬきJCここにあり」の礎を築いていこうではありませんか。