所 信

メンバーの団結、出席率の向上
 わが国の経済構造からくる出口の見えない不況は一段と厳しさを増し、またそれを打開する為の構造改革は、一時的に私達や私達の地域に一段と厳しい状況を強いろうとしています。
私達が先輩方や仲間達で受け継ぎ築いてきた青年会議所活動もこういう状況下のなかで逆風にさらされ、出席率の低下や会員の減少も問題視されつつあります。しかしこういう状況下でこそ、青年会議所活動を一生懸命、主体となって自ら行動することが重要ではないでしょうか?個性のある元気なまちづくり事業や、それを実現する為のひとづくり(研修事業による人材育成・青少年教育)、また構造改革のもとになる「結果の平等から機会の平等」という考え方の提言等、いま政府が実行している多くのことがらを、青年会議所はいち早く提言し、草の根レベルで事業を起こしてきました。私達はその時代その時代で正しいと考えたことを即行動に移して来たのです。こういう時代だからこそ胸を張って、誇りを持って青年会議所活動に参加しましょう。真剣に取り組めばそれは沢山のことを私達に与えてくれます・・苦しいけれども達成感のある事業や、それをやり遂げたときの仲間との一体感。セミナーに参加したときの気付きや商売のヒント。ボランティアに参加した時の子供達の笑顔。少し無理して時間をつくる時にも仕事の段取りや時間の使い方、家庭とのバランス等を学べます。やっていることはすべて間違い無く良い事業です。さあみんなで「修練・奉仕・友情」のJC三信条に則り、明るく学び、楽しく語らい、元気良く活動に参加し、魅力ある、活力あるまちづくり運動を推進しましょう。

人間力開発の推進
 「不易流行」、物事には「不易」すなわち万古の昔から変わらぬ価値を持ったものと、「流行」すなわち移ろい易いものがあります。青年会議所活動はいままでいろいろなプログラムやミッションでひとづくり運動を推進してきました。しかし手法や語り部は変わっても、本質はひとつでは ないかと思います。ひとがまちをつくり、まちがひとを育てていくという循環、まちづくりのできるひとづくりができてこそ「明るい豊かな社会」の創造ができるのでは、と確信しています。(社)日本青年会議所の2000年代運動指針では、「人間力」を「個と公の調和」そして、「活力と知力」とを兼ね備え積極果敢に社会改革運動を実践できる人間、と定義しています。さあ、さぬき青年会議所のメンバーだけでなくこの地域の人達と一緒に、個人の尊重と公共心や倫理感を併せ持ち、元気良く、志高く、創造力豊かにまちづくりのできる人間になれるよう学び、また行動を起こしましょう。

中讃の広域まちづくり運動の支援
 私達さぬき青年会議所は中讃エリアのまちづくりを目的として誕生しました。また青年会議所の大きな目的のひとつとして「自立した快適で活力ある地域の創造」があります。中讃エリアが自立するためには、もっと効率的な枠組みを考えなければいけませんし、活力のある地域を目指すにはそこに住む人達と一緒になって新しい価値観をつくり追い求めねばなりません。私達を含め主体的市民が増えなければこの地域の繁栄はありません。私達はこの地域に生まれこの地域に育てられました。親やご近所の人達、学校等からなるこの地域のコミュニティーに育てられました。今こそこの地域にご恩を返すときです。さあ前向きに明るく考えて、多くの先輩から脈々と受け継がれ、2001年度米澤直前理事長のもとで、おおいに学び提言してきたことを楽しく行動に移し、また同じ志を持つ市民やNPO団体を元気良く積極的に支援していきましょう。

新しい経済システムへの取り組み
 私達は青年経済人であります。現在の長期的な不況や経験したことのない悪性のデフレという大変苦しい状況下にさらされています。しかし、元気をなくし業績が悪いのを環境のせいにしているだけでは生き残っていけません。現在のような変革期だからこそ青年会議所は考え方の柔軟さを武器に新しい価値にパラダイムシフトして、社会企業家として活動しなければなりません。例えば、従来の会社の考え方は、単年度計画も中長期計画も規模の拡大や売上増を目標としてきました。しかし現在のデフレという状況や、地球環境問題というこれから人類の存続に関わる問題を考えると、市場経済価値と社会的価値とが、対立でなく調和のとれた経済システムを構築していくような時代に変わりつつあります。会社の資産は従来お金や不動産、さらには情報やノウハウでしたが、それに加え「社会に役立つ会社」という考え方も資産として評価されつつあります。社会に役立つことが明確な仕事を立ち上げそれによって生業を得る社会起業家への取り組みや、持続可能な社会活動を切り口とし、それを新しいビジネスチャンスとして利益をあげるソシオビジネスへの取り組みを勉強していきたいと思います。さあピンチは同時にチャンスにできます。前向きに元気良く取り組みましょう。

 何年か前、私が挫けそうになった時ある尊敬している先輩からこんな話を聞かされました。

人生は一寸先も見えない霧の中を自転車を漕いで進むようなもの・・
急にペダルが重くなったり、軽くなったり。
後で霧がはれると何故だったか判る。
ペダルが重くてしんどかったときは人生を駆け上がっている時だし、
ペダルが軽くて何にもしなくても進んでいるときは人生の下り坂の時だ・・
君はどっちの人生を選びたい?


限りある人生・しんどい時は上り坂・楽な時は下り坂
どうせやるなら・一生懸命・
さあ 明るく 楽しく 元気良く

第5代理事長 近兼 弘幸