2003年度理事長所信


2003年度さぬき青年会議所 理事長 高木 誠一

『自分自身を変えたいと思ったことはありませんか。いやむしろ変えてみませんか。』 

 長引く不況、企業の倒産・リストラ、そのはけ口による凶悪な事件、子供たちにとって一番安心できるはずの両親による幼児虐待など、とめどなく暗く終わりのないトンネルのようなこの時代。社会情勢や地域環境そして地球環境までもが怒涛のごとく変化しているこの時代。誰もが地面を見て、肩を落として、不幸が通り過ぎるのをうずくまってじっと待っている…
 そんな時代だからこそ『自己改革』、自分を変える、チャンスです。
 2003年私はこの基本理念にのっとり、5つの基本方針を掲げました。

1.地域密着型事業への積極的行動
 時代は変わる、ということは豊かなまちづくりへのアプローチも変えていかなければなりません。われわれさぬき青年会議所も6年目を迎えました。これまで私たちの先輩たちが地域に密着した事業を積み上げてこられたおかげで、現在私たちの地域にはすばらしい歴史文化が根付いています。
 今まで先輩たちが残してくれたように私たちも 次代へと歴史を育まなければなりません。しかし、それはただ漠然と与えられた事業を継承しているだけでは育つものではありません。
 地方の時代と言われて久しくなります。広域合併が進められている地域も数多くなってきました。我が地域においても合併については、賛否両論が有ります。その先頭に立って活動してきた事に対し、今後いかなる局面になろうとも後ずさりする事無く、地域社会を創造する責任を担った青年として今後も新しい扉を開け続けなければなりません。その為には、我々のビジョンを明確にし、地域の方々に伝えていく役目をかってでようではありませんか。
 2世帯に1世帯の割合でインターネットが普及し、周りを眺めると携帯電話を持っていない人はほとんどいません。確かに便利で楽(ラク)な時代かもしれません。しかしその楽(ラク)さに溺れて直接ヒト対ヒトのコミュニケーションが取れない人たちが増えているのも事実です。
 豊かなまちづくり、それは地域と私たちのコミュニケーションの場であり、私たちの訓練の場でもあります。積極的に地域に関わり、理解していこうではありませんか。

2.魅力ある例会、委員会運営
 近年、青年会議所活動の原点でもある例会、委員会への出席率の低下が著しく目立ちます。
 ここで改めて述べるまでもなくこの経済不況のなか、青年会議所活動も難しくなっているのが現実です。
 青年会議所活動に対しては、内外からいろいろな声が聞こえてきます。実際、活動を推進する立場の私自身でさえ、どこかで心が揺れる瞬間があります。
 さてそれでは例会、委員会の出席率の向上を目指すにはどうすればいいでしょう。
 我がさぬき青年会議所は本当に素晴らしい事業を行なっていますし、価値ある例会を行っています。
 私達が、今の時代の『本当のJCの価値』を確信し、自信を持って、時代にあった例会内容を一年を通して考えていくことにより、メンバーの皆さんが、仕事や家庭の諸事情をやりくりしてでも、見たい、聞きたい、参加したいと思える、魅力ある委員会、例会ができることを確信しています。
 そしてそれこそが出席率の向上にもつながる事でしょう。

3.青少年活動の原点からの出発
 どんな時代にも『光り輝く未来』は、やって来ます。いえ、創らなければなりません。これから未来を担う子供たちの事を考える時、青少年の事業のあり方を改めて検証していく事が必要ではないでしょうか。それが『光り輝く未来』の創造につながると考えます。
 また青年会議所には、優れたプログラム、そしてそれをサポートできる人材を持っています。青年経済人として、限られた時間で効率よく、合理的に活用していくことで『地域の先生』を育成しながら、豊かな心・思いやりのある心を育む事業を考え行動を起こす時だと考えます。 

4.メンバーの意識向上と会員拡大
 私が青年会議所に入会して15年間の間に、いろいろなかたちで沢山の人達と知り合い、様々な感動を受け、自分自身を磨かせて頂きました。近年青年会議所は、全国的に会員数の減少が重要な問題としてあげられております。私達さぬき青年会議所にもその事は大きな問題となってのしかかっています。
 これまで諸先輩方が築き上げて来られた地域での存在価値を無にしてはなりません。また私たちにはそれを未来に向けてさらに発展的に継承していく義務があります。『数は力なり』と言う言葉は必ずしも絶対的な表現ではないかもしれません。しかし、我がさぬき青年会議所を発展的に継承していくためには一人でも多くの同志が必要です。
 そしてそれは、地域での青年会議所としての存在価値を高め、地域の人達にとっても魅力的な青年会議所として受け入れられる事への鍵を握っているといっても過言ではないでしょう。もっとたくさんの若者に入会を勧めていきたいと考えます。

5.香川ブロックへの支援
 2003年度さぬき青年会議所は、香川ブロック会長輩出LOMでもあり、香川ブロック会員大会主管LOMでもあります。それらの意味をメンバーの皆さんも理解していただき、出向や香川ブロック事業にもメンバー一丸となり前向きな取り組みをお願いいたします。
 会員大会は、香川ブロック内6LOMのメンバー、一人ひとりの為のブロック会員大会でなくてはなりません。思い出に残る、香川ブロック会員大会として新しい一歩となるような会員大会を目指していきたいと考えます。
 さぬき青年会議所は今年一年、香川ブロックの事を忘れずにサポート、支援してまいります。


最後にもう一度

『自分自身を変えたいと思ったことはありませんか。いやむしろ変えてみませんか。』

 幸いなことに私たちの青年会議所にはたくさんの仲間と呼べるすばらしい個性が集っています。ひとりでは変われなくても仲間と共に学び、競争し、楽しみながら自分を変える…ここにはそれができる仲間たちがいます。
 この仲間たちこそが、暗く終わりのないトンネルのようなこの時代に差し込む一筋の光ではないでしょうか。
 今年一年の青年会議所活動のひとつひとつがメンバー皆さんの『自己改革』となる事を願っております。